教育プログラム

レゴ教育プログラムの特徴

マサチューセッツ工科大学(MIT)とLEGO社が開発した「新しい学び」を提供します。
欧米の教育現場でも広く採用されていて、MITとLEGO社が共同開発したレゴエデュケーション教材と日本向けに開発された教育プログラムを導入し、「ものづくり」と「デジタル技術」を融合した新しい学びです。
その成果は、数学的能力・言語学的能力・問題解決能力・自分を大切にする心・目と手の調整能力において、公的機関による効果測定※でも実証されています。
※効果測定チーム:MITメディアラボ調査グループ、ペルー教育省、ペルー国立教育調査機関他

手で考える、ハンズオンラーニング

単に知識を伝えるのではなく、子供が実際に手を使ってやってみる(ハンズオン)ことで手の巧緻性と思考力・判断力を養います。

テーマに沿った学習

「倒れない塔」や「頑丈な屋根」など、テーマに基づいた課題を解決することで体系的・論理的思考や科学的思考を育みます。

情報教育の基礎力を育てる

初歩的なものから高度な応用まで「ものづくり」を実践しながら様々な課題にトライし、問題解決の本質的な力を磨きます。

コミュニケーション能力を伸ばす

インストラクターやクラスメイトのとの共同作業、ディスカッションを通して「自分の考えを伝える」、「人の意見を課題に役立てる」といったコミュニケーションの基礎力を身につけます。

パソコン操作からロボット製作まで体験

これからの社会に不可欠なパソコン操作や、プログラミングで動く自分だけのロボットを製作します。

LEGO educationとは

LEGO education(レゴ・エディケーション) はデンマークに本社を置く世界最大級の玩具メーカー、レゴ社の教材開発、販売を担う部門です。

レゴ社では、「最良のものを子どもに」という理念のもと遊びと学びの融合について1970年代より研究を始め、その間米国マサチューセッツ工科大学メディアラボなどと共同で、子どもの学びを支援するための最新テクノロジーの開発に多大な投資をしてきました。その結果はLEGO education(レゴ・エディケーション) の教材として活かされ、欧米を始めとする多くの国の公立、私立の学校、家庭で使われています。LEGO educationの最大の特徴は、遊びと学びの見事な融合の中に問題解決プロセスを巧みにおりまぜていることです。学習者は自分で問題を設定することもできますし、あらかじめ用意されているサンプルの問題を解いてみることもできます。CEマーキングに適合する安全な部品(歯車や滑車など)を使ってクレーンやベルトコンベヤを作ったり、上級者にはコンピュータと接続して制御するためのインターフェースも用意されています。LEGO education(レゴ・エディケーション)の教材は、0歳児から大学生にいたるまで幅広い年齢に対応しており、すでに欧米の多くの教育機関や家庭で問題解決能力の育成に非常に効果があると認められています。マサチューセッツ工科大学をはじめ欧米の大学ではLEGO education(レゴ・エディケーション) の教材を使ったロボットコンテストが授業に取り入れられています。

コンストラクショニズム

これまでの日本の幼児教育は、受験への対応に傾注するあまり数字や文字などの記号を効率よく覚えることに非常な努力を重ねてきましたが、受験秀才そのものの労働市場での価値、特に国際的に活躍できる人材としての価値が問われる中、いわゆる早期教育とは違った本物の学びを子供に体験させてやりたいという親が目立って増えてきました。そのことが、幼稚園や幼児教室にもモンテッソーリなどの新しい考え方への導入へと導いてきたのです。

また、パソコンなどの新しいデジタル技術は親が子供に教えることが困難であるにもかかわらず、これからの社会に生きていくためには必須との思いがあり、幼児教室に対してパソコンなどのデジタル技術への導入教育をして欲しいという要請も高まってきています。
こうしたニーズに答えるための、教育実践の指針となるのが「コンストラクショニズム」と呼ばれる教育理論です。コンストラクショニズムはMIT(マサチューセッツ工科大学)ミッチェル レズニック教授らの研究グループによって提唱されている「新しい学び」です。
コンストラクショニズムの根幹は、「ものづくり( Construction)」です。近年幼児教育に関心の高い親に注目されているモンテッソーリも教具を中心とした「もの」を介して実体験させることの重要性を教えています。
(遊具などの)ものを使って遊ぶことが学びの中で重要な役割を果たすことが認知されたのはそれほど昔のことではありません。19世紀までは、正規の教育ではほとんど全くといってよいほど「一方的に先生の話を聞いたり、復唱すること」が全てだったのです。こうした学びのあり方に最初に反論した一人にスイスの教育者ヨハン・ハインリッヒ・ペスタロッチ(1746~1827)がいます。ペスタロッチは「学習者は感覚や実体験を通して学ぶべき」と主張しました。「ことば」の前に「もの」であり、「抽象的な概念」の前に「具体的なもの」を学ぶべきであるという主張です。
1837年に世界で初めて幼稚園(Kindergarten)を作ったフリードリッヒ フレーベルは、ペスタロッチの考えに非常に影響を受けていました。フレーベルの幼稚園は子供のための遊具でいっぱいでした。
マリア モンテッソーリはフレーベルの考え方を広げて年長のこどもでも使えるような教具をつくり、「学校のネットワーク」の形成を促したのです。このネットワークでは「操具(手であやつる教具:manipulative materials)」が重要な役割を果たしていました。モンテッソーリは、こうした教具を使った活動によってこどもが自分の世界を探検したり発見したりすることを可能とし、こども自身の学びの活動をコントロールすることができるようになることを望んだのです。
ジャンピアジェはこうした学びの考え方に対して発達という立場から学問的な基礎を与えました。ピアジェはこどもが知識を形成していく上で「具象」から「抽象」へと進むと主張しました。最近になってピアジェの「(発達)段階」に対しては様々な議論がありますが、具体操作(concrete operation)の重要性は広く認識されているところです。事実、タークルやパパートは「具象の再評価」を主張して、「抽象的な思考」は「具象操作」よりも進んだ(優れた)ものであるとする見方は間違っているとしています。
コンストラクショニズムはMIT(マサチューセッツ工科大学)のミッチェル レズニック教授らのグループが中心となり「ものづくり」を中心にした「学び」をデジタル技術と融合し、こどもの潜在能力を最大限に引き出すことをねらいとした21世紀にふさわしい学びの考え方です。コンストラクショニズムの目指すところは、伝統的な操具にデジタル技術を使ってインテリジェントかつコミュニケーション支援に役立つ「デジタル操具」を作り出すことであるといえます。